幼少期にはよく着ていた着物。
大人になってから着る機会が少なく、お下がりが沢山あるので自分で着れたらいいのになぁと思っていました。
前職では習い事の時間が取れず、妊娠を機に退職して末っ子が幼児期に入ってから、着付けを習うチャンスが訪れました。
2年前に着付けを習い始めた時は、手順を覚えることが精一杯。
最低限のタブーを避けるべく合っているのかひとつずつ確認していく作業でした。
好きで始めたけれど、月一で習いに行くのがおっくうになることもありました。
なぜなら日々の生活に「必須」のものでは無かったから。
でも、習っていくうちにどんどん楽しくなり、ちょっとしたお出かけでも着るようになりました。
はっと気づくことが増え、先生のおっしゃっておられた意味が徐々に分かるようになってきました。
例えば、紐一本の締め方ひとつで着心地が変わることを実感し、今度はまた次の課題にたどり着くという感じです。
2、3日に1回着るようになって、もっと簡単に着れないかなと思うようになりました。
もちろん、綺麗で簡単に。そして、所作も自然と備わっていくことも実感していきました。
プロの行程と仕上がりを見せて貰ってから「仕上げの着地点」がなんとなく見えて来ました。
普段着としての着物と、礼装とでは仕上げ方にも違いがありますが、基本的なものは同じ。
自装と他装の違いにも苦戦しつつも、繰り返していくことで、身体が覚え始めてくれている感覚がある。
今ここです。